お堀と線路
人も車も電車もいない… GRD2

線路のある風景を撮るときは、当然電車が走っているところを狙いたくなる、それが人情である。私も仕事のロケの時、画面のどこかに線路が映っていると、電車待ちをすることが多い。

だけど、これが往々にしておかしなことを引き起こす。

テレビのサスペンスドラマ…例えば「みちのくローカル鉄道連続殺人事件~女刑事みずきは見た!混浴露天風呂にかかる虹~」
廃線間近のローカル鉄道で事件が起き、有能な女刑事みずきが犯人を追い詰める。逃げおおせないと観念した男は、断崖絶壁に飛び出した岩の上で事件のいきさつを語り始める。後ろには渓流の遙か上に掛かるローカル鉄道の橋。
緊迫したやりとりを表現するため、女刑事と犯人のバストアップが細かくカットバックされる…。

そんな描写のとき、背景の線路には、多くのカットに電車が走っていると思う。右から左、左から右…。
ローカル鉄道、まして単線である。そんなにしょっちゅう電車が通るはずが無いではないか。

この手のドラマは予算が少ないので、カメラ1台での撮影が多い。同じ角度のカットをまとめて撮影し、反対向きの役者のリアクションなどは、角度を変えてまたまとめて撮影…。
そんな撮り方をしているうちに、カメラマンは編集後の「つながり」がわからなくなってしまって、というかどうでもよくなってしまって、ついつい走る電車を入れ込んだこだわりのカットを撮影してしまう。その結果が、山の手線並に電車が行ったり来たりするローカル線なのだ。

写真は大晦日に東京のマンションの近くで撮ったもの。
だあれもいない都心の正月も悪くないかな?と思ったのだけれど、この後、電車が走っているカットも撮ったことは言うまでもない。

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